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<2022年度>理事長挨拶

2022年度理事長 津田 寛介

2022年度理事長 津田 寛介

理事長所信

「はじめに」

戦後の荒廃期において、日本の再建は私たちが成すべきことであるという当事者意識の集積が青年会議所を創り、その意志は全国へと伝播されました。そして、大津の地においても誇り高き志を持った青年が集い、昭和28年11月に全国で53番目の青年会議所として大津青年会議所は創立されました。昭和49年10月には大津青年会議所がさらに発展することを願い、社団法人大津青年会議所が設立されました。その後も更に創造の精神を以て68年の長きにわたり、新しい文化と地域社会の発展に貢献してきました。

 

青年会議所には、「奉仕・修練・友情」という3信条があります。3信条の意として、若い人々が集まって自己啓発・修練を行う場であり、培われた力を用いて地域社会に奉仕し、その自己啓発・修練を支える力として、会員全員、同志を貫く友情があるというものです。この3信条をバランスよく積み重ねていくことで、青年会議所の使命であるメンバーの成長・組織の発展を遂げることができます。成長とは、今の自分よりもより大きな可能性を持つ自分になっていくこと、発展とは1段上のレベルに上がることです。

 

現在においても新型コロナウイルスが猛威を振るっており、感染拡大が及ぼす社会的・経済的な影響は甚大なものとなっています。大津青年会議所の活動にも影響があり、予測できない激動の時代を生き抜いていくには、その時代に合った活動を行っていく必要があります。その中で「JC宣言」に記されたメッセージというのはこの時代だからこそ必要なものです。「輝く個性が調和する未来を描き」という文言は、地域社会において新型コロナウイルスの感染拡大により加速して広がりつつある分断の時代において、多様性を重視する価値観の中で個性が尊重され、それぞれが輝きを増し未来を描く強い意志を示すと考えます。

2022年度の大津青年会議所は輝く個性を持つメンバーが情熱を持って活動を楽しみ、一人ひとりが想いを持って躍動し、組織強化を目指します。

「組織の情熱を燃やす」

組織の情熱を燃やす為には、メンバー一人ひとりの資質の向上は欠かせません。大津青年会議所での活動内で自身の力を発揮することが大事です。挑戦しなければ成長はありません。失敗しなければ成功はありません。青年会議所の活動は挑戦も失敗もできる場です。そこで何かを感じ、得るものは果てしなく大きいものでしょう。また、大津青年会議所の活動外でも活躍できるよう、自己研鑽を積むことでメンバーの魅力が高まり、大津青年会議所の組織としての魅力も高まります。メンバーの一人ひとり魅力を解き放つことで、憧れをもってもらえるJAYCEEとなり、会員拡大に繋がると確信しています。

 

交流においては長い歴史を紡いでこられた先輩諸氏と貴重な時間を過ごすことでその想いを感じることは、これまでの大津青年会議所を知り、この先も継承していくために重要であります。また、38年もの間、国境を越えた熱き友情で結ばれているJCI KOREAソウル瑞草との交流は文化、風習、瑞草メンバーの考え方を知る貴重な機会となります。そして、公式訪問を通して滋賀ブロック協議会とそれぞれの活動・運動における意見交換を行い、連携を深めます。また、出向者からの意見の取り込み、各地青年会議所との親睦を行い、意識の共有を行います。自己研鑽と交流が絆を生み出します。人財が育つためには交流が大切です。自身の魅力を更に磨き、お互いの魅力を感じながら理解し、尊重し合あえる交流の場を作り、活動を展開していきます。

 

大津青年会議所がより活気のある組織となるためには、共に活動する同志を増やす必要があります。会員拡大は永遠のテーマであります。会員数が減少傾向にある近年の中でも2022年度は最少の人数でのスタートとなります。大津青年会議所は明るい豊かな社会を築き上げる目的を持ち、これまで様々なまちづくり運動を展開してきました。地域での影響力を今後も高めていくためには、一人でも多くの同志が必要です。JCI MISSIONでは、青年会議所の使命とは、意識変革を遂げさせるための能動的な機会を提供することだと記されています。大津青年会議所を全く知らない入会候補者の心を揺さぶり、大津青年会議所という組織に加わってみようという意識の変革を行い我々の同志になってもらう、その会員拡大の活動こそが意識変革の機会であります。会員拡大には情熱を継続していくことが必要です。会員拡大における情熱とは、掲げた目標を達成するという強い気持ちです。

 

今後事業を行うにあたって大津青年会議所が、より力を発揮するには、あらゆる年代が活躍している現状を踏まえ、どのような人財が必要なのか目標を立てることも重要です。また、組織がより輝くためには女性会員の増加が必要です。そのためには何をすべきかを考えることが重要です。女性が活躍する組織への変革は新たな角度から物事を捉え、柔軟に対応できることもあります。女性が活躍できる環境を整えることが地域社会の明るい未来を創ることにもなるでしょう。

 

ここ数年、会員数が減少してきている事実は変わりません。ただ、それをネガティブに捉えるだけでは何も状況が変わることはありません。まず、強い気持ちを持って動かなくてはなりません。そして、このピンチをチャンスとして捉え、前向きに活動を推し進めていくことで組織を前進させることができます。そして、その先に必ず未来への明るい光が見えてくると確信しています。

 

 

「組織力を強化する」

大津青年会議所が持つ情熱を地域へ発信する為には法人として組織されていることをメンバーが理解し、効率的・効果的な組織運営を行う必要があります。その為に組織としての規律を遵守し、適切な組織運営を行います。また、総会や例会、各種会議がスムーズに行えるように包括的にサポートする体制を整えていきます。

 

近年は情報発信手段の多様化により、様々な情報が多く存在しています。また、新型コロナウイルスの影響により、多くの社会活動がインターネットを介しての交流へと大きくシフトしました。そのような時だからこそ今の時代に合った、また、その情報ごとに合った手段を用いることで、より効果的に対外に情報を発信することができます。情報発信の力は無限大です。情報発信を継続していくことで我々の活動・運動を地域の方々に広く伝えることができ、大津青年会議所の存在を知ってもらうことができます。そうすることで大津青年会議所が今後も地域に必要とされる組織になり、組織力強化に繋がります。

 

「まちの情熱を燃やす」

 

大津青年会議所は創立から現在に至るまで常に時代に即した運動を展開し、地域のために貢献してきました。「明るい豊かなまちづくり」の理念のもと、まちづくり運動の先頭に立ち、その起点となることで、地域から必要とされてきました。先輩諸氏が今まで繋いでこられた想いを次世代にも継承していくことで、今後も地域から必要とされる組織となります。そうなることが大津青年会議所の存在意義であり、我々が運動を続けている意義でもあります。

 

また、我々は行政をはじめとした各種団体とも事業を行って参りました。ただ、このような状況下で、最近は以前のような形で事業を行うことができず、地域や地域住民との深い交流もできていないのが現状です。あらゆる形での事業を検討していき、まちづくり運動を展開していけるよう模索していきます。地域、そして地域住民との結び付きを深め育てる事業を行い、地域住民が笑顔になってもらえるように取り組んでいきます。また、毎年参画をしてきた大津っ子まつりにおいても、開催することで大津の未来を担う子どもたちが夢を持って、健康で心豊かに育っていくことを願っています。

 

大津青年会議所は創立65周年に策定した5年中期ビジョン「WE LOVE OTSU 構想」の策定を行い、そのビジョンに基づき事業を実施してきました。今年度はそのビジョンの最終年度となります。我々が今まで大津のまちに愛着を持って運動してきた経験を生かし、その集大成ともいえる大津のまちのすばらしさを伝える事業を行います。そうすることで大津のまちに住む方々に郷土愛を感じてもらうことができ、「愛されるまち大津」となり、さらには住み続けたいまち大津の実現に繋がるものと確信しています。

 

「情熱で未来を創る」

 

大津青年会議所は2023年度には創立70周年を迎えます。今年度はそこに向けての重要な1年となります。創立65周年に策定された「WE LOVE OTSU 構想」の5年中期ビジョンのもと、大津の抱える様々な課題に目を向け、それに積極的に向き合う事業を行ってきました。また、行政との連携をさらに強化して、地域住民との交流の機会を大切にすることで地域との結びつきを深める事業も行ってきました。これらの事業から5年中期ビジョンの検証をして、次なる中期ビジョンを策定する重要な1年となります。

 

大津青年会議所には豊かな社会の実現に向けて先輩諸氏が熱き想いを繋いでこられた68年間の歴史があります。その想いを感じ、歴史を学ぶことでメンバーが更なる情熱を持ち、組織に情熱が宿ると考えます。目標があるからこそ、そこに向かっていくことができます。ビジョンとは目標です。策定するビジョンをメンバー全員で共有することが大切です。時代に即した変化を心がけビジョンを策定することで、大津のまちが持続可能な「明るい豊かな社会」となります。希望をもたらす変革の起点となるべく、創立70周年へ向けてメンバー一丸となり、次なる1歩を踏み出す道標を作っていきます。その道標に沿って1歩ずつ歩むことで、情熱が宿る大津青年会議所は5年後、10年後、その先も明るい未来が灯ることは間違いありません。

 

「結びに」

私は大津青年会議所に入会して多くの経験をさせていただきました。そのすべてに感謝しています。大津青年会議所に入会したことにより、私は人生やマインドが変わりました。挑戦して取り組む気持ちが強くなりました。上手くいくかいかないかは分かりません。ただ、挑戦して取り組むことに意味があると思います。そして、何より多くの仲間に出会えました。仲間と事業に取り組んできた時間はかけがえのないものです。入会していなければおそらく平坦な人生を歩んでいたことでしょう。

 

大津青年会議所は長年にわたり大津のまちづくり運動を推進してきた唯一無二の組織です。メンバー個人は40歳で卒業を迎えますが、組織としては今後も次世代に引き継がれていきます。その為には想い、経験を継承していくことが必要です。私も今まで経験してきたことを伝えるべく、先頭に立って邁進していく所存です。

 

物事は何事にも情熱を持って取り組むことが重要です。それは青年会議所活動にとっても同じです。情熱を持って取り組まないのであれば得られるものも限られるでしょう。情熱を持つと潜在意識の信じられないような力を発揮することができます。普段、意識することができる部分である顕在意識と潜在意識はよく海に浮かぶ氷山に例えられることがあり、それは目に見える顕在意識の部分が1割、目に見えない潜在意識の部分が9割と言われています。それゆえ、情熱を持つことにより、とてつもない力を解き放つことができます。メンバーが情熱を持って大津青年会議所の活動・運動に取り組むことで、必ず、メンバーの、組織の、そしてまちの明るい未来に繋がることを確信しています。

2022年テーマ
「PASSION for the future」

2022年スローガン
「~躍動心を燃やし、明るい未来を灯そう!~」